冷やし中華発祥?の店「揚子江菜館」

神田・神保町

「揚子江菜館(ようすこうさいかん)」(東京・神田神保町)

お世辞はいわない性格で、美味しいものを見分けるセンスにも信用がおけた亡き義母。
母が神保町に行くと、よく食べに行っていたというこの店。
そういえば行ったことがなかったと思い、旦那といってみよう!ということになった。

古書の街、神田神保町のすずらん通り商店街沿いに入り口がある。


この強烈個性の外観。創業は明治39年!
派手なおめんの看板、メニュー、そして肖像画のハーモニー…
このかまわない感じに、老舗の余裕を感じる。


「どうぞどうぞ〜いらっしゃいませ〜」とほほえみのおばさまに案内され着席。
気取らない店内。好きです…とても。
ちょっと日本じゃないみたいな雰囲気もいい。

対して私は気取っているのではなく、壁に貼ってある食通俳優・中尾彬氏のインタビューを読んでいるところ。へぇ〜
目が死んで見えるのは、たぶん気のせい。


まずやってきたのは「坦坦冷やしそば」1030円。ピーマンが新しい!
冷やし中華発祥の地としても紹介されることの多い揚子江菜館。まずはこちらを食べてみる。

おいしい〜〜〜!!

大好きな味だった。
黒酢の冷やし中華は私は初めて。甘すぎず、奥深い。
日本的な中華というより、中国的な味付けなのだけれど、なんだか懐かしい。
はじめての味に懐かしいというのは変だけど、異郷のふるさとの味とでも言おうか。


もうひとつは池波正太郎の大好物「上海式肉焼きそば(やわらかいほう)」1300円。

これ…いくらでも食べられる。

ヤバい。
いったい何が入っているかと言われれば、もやしとキクラゲと玉ねぎ、肉とやきそばだけなんだけれど、
なんでこんなに美味しいんだろう、というくらい美味しい(笑)
池波正太郎氏の好物は共感することが(勝手に)多いんだけど、
また気が合ってしまった。これは私も好物です!奇遇ですね。
あっさりとしながらも、塩みと旨味が食欲を盛り立てる。 はあ、美味しい。なんて美味しいんだ。


そんなに見つめないで…

彩り豊かな「五色ひやしそば」をはじめ、「五目焼きそば」やチャーハンなど、
とにかく食べてみたい料理が多すぎる…

近所にあったら、毎日でも通いたい!ホントに。
それにしても、冷やし中華が大好きだった母と一緒に来なかったことが、とても悔やまれる!
「あれが美味しい、これも美味しい」と美食談義に花を咲かせたかった。
気の合う、優しい、自慢の義母だった。

ぜひまた近いうちにやってこよう、と心に誓う。
ごちそうさまでした!

中国料理 揚子江菜館
東京都千代田区神田神保町1-11-3

TEL:03-3291-0218