怖いけど見たい…いい日旅立ち

体験レポート

【注意】このページには虫の画像があります。苦手な方は読まないでください。

私は幼いとき虫が好きだった。ままごと遊びよりも虫捕りが好き。幼稚園から帰ると空き地で虫捕り。夜も一緒に寝たいのでトンボやセミを寝室に放して寝た(朝になると死んでいたが)。しかし、虫好きの記憶は小学生を最後に薄れ、大人になった今は積極的に虫が怖い。

大きな虫が家に飛び込んできた日には、@%*#☆βー!!!という声にならない悲鳴をあげ、ひとり家中を逃げ回る大騒ぎ。その恐怖を理解してくれる家族はだれもいない…。
とくに、羽音がするものがコワいのだ!

そんな私でも、スイスの絵本作家エルンスト・クライドルフの描く絵は好き…。
こんなふうに世界を眺められていた子供時代がなつかしい。

ところが、夫が虫のさなぎを拾ってきた。羽化するのを見たいから、家で育てると言う。
家の中にいると思うとそれだけで怖いので、イヤだったが「何も悪いことはしないよ」と説得される。(悪いことをするしないの問題ではない)
せめてとガラス瓶の上に三角コーナー用のネットを被せておいた。
だって飛んだらコワイ!

すっかり存在も忘れた2週間後の今朝、異変が…

!?

なんかいる?

Photo by 夫

羽化してる! 家の前の植木にオオスカシバの幼虫がいたのでそれかと思ったら、雀蛾だった。
ヒーこわい! といいつつ徐々に近づいて見る(こわくて自分では写真撮れず)。大きい。
下にあるのがさなぎのぬけがら。

夕方になっても動かないので、夫が庭木につけてあげた。↓

怖くて自分では近くで見れず…写真も夫に頼む。今見ると羽がビロードの着物のようでとてもきれい。丸一日じっとこの場から動かないものだから、ついには「うちの子」という気持ちが芽生える。今は、この子の旅立ちと行く末の幸せを願う親の気持ち。


翌日、スズメガは旅立って行った。
今頃、こんな感じに楽しくやっているだろうか…だといいなと思ったりして。