「紀尾井町 藍泉 RANSEN (らんせん)」(東京・千代田区)
それは、年末に四谷のホテルニューオータニにある老舗の日本料理店の前を通りかかった時の事。
見るからに入りづらいその入口に、気になるメニューを発見!
「日本料理 藍泉 料理長が作る渾身の一杯」とは何ぞ?
2021年11月1日(月)にスタートしたばかりのようで、しかも「月曜・火曜日のランチタイム限定」とある。
よし!これは一度確かめねば!
そして年明け、いそいそとやってきたけれど…
檜の一枚板の立派なカウンターに通して頂き、かなり恐縮する… (((( ;゚д゚)))アワワワワ
紀尾井町「藍泉(らんせん)」は、90年の歴史を持つ由緒正しい日本料理店。
食材にこだわり、永きにわたって継承されてきた料理の技術を活かした日本料理を頂ける割烹料亭だ。
ちなみに、通常のメニューはこんな様子↓
とはいえ本日の目的はラーメン。
さきほどの「醤油ラーメン」のほか、シーズンごとに変わる月替わりラーメンもあるとのこと。
1月は大きな広島県産の牡蠣がのった「牡蠣ラーメン」(2200円)。
もちろん、この冬季限定、しかも1日10杯限定のラーメンもレッツトライだ。
まずは、お通しが供されます。
旨味がしっとり沁みた鰤大根。見た目も美しい… さすが料亭の味。
この一口だけで、もう私は「藍泉に来てよかった〜」と思い始めている。旨し…
そして、遂にラーメンがやってきた。
秋刀魚節や鰹荒削り、昆布、煮干しなどの魚介系でかえしを作り、
宮崎地鶏から取った鶏ガラスープで割った透き通った醤油ラーメン(1500円)。
上品で滋味しみわたるスープ、添えられた具材の全てに丁寧な気配りを感じる。しみじみと美味しい。
これは、毎日食べても(スープを全部飲み干しても!)健康でいられるラーメンに違いない。
定番はこの醤油ラーメンのほか、贅沢な香りの「トリュフ塩ラーメン」も。魅力的な響き…
そして冬季限定の「牡蠣ラーメン」も凄かった…!
旬の広島県産の大粒牡蠣がゴロッと3つ。
有明海の香ばしい海苔の薫りが牡蠣の風味を盛り立てます。
透き通ったスープは数種類の塩をブレンドして作った塩だれを、比内地鶏の鶏がらで割ったものらしいのですが、
貝出汁のスープのように牡蠣とも調和して、なんとも美味しいのです。
しかも、低温調理したとても柔らかい鶏チャーシューと自家製のメンマ、黄身が鮮やかなオレンジの半熟卵まで乗っている。こちらは1日10食限定。
日本料理の粋を集めたラーメン、ここに極まれり!
丁寧な一皿に、胸とお腹の両方がいっぱい。
お通しの煮付けの味も素晴らしかったなぁ。いつか懐石料理も頂きに来てみたい…。
それにしても、カウンターごしに板前さんと話をしながら、ラーメンを頂けるのは、
お客さんの要望を聞きながら、料理を作ることが多い日本料理店ならではだろう。
なぜラーメンを?と伺ったら、元々はまかないで料理長が出したものだったそうだ。
スタッフからあまりに好評だったため、料理長が試行錯誤の末に完成させたという。
「本来、割烹料理はゆったりと時間をかけてお客様に味わっていただくものなのですが、
このご時世、さっと召し上がれる料理をご希望のお客様も多く、カウンター席限定でラーメンをお出ししているんですよ」
なるほど〜
ピンチはチャンス。このアイデアのおかげで、私は藍泉ラーメンをいただくことができたのか。感謝だ。
帰り際に「2月には『蛤ラーメン』も始まりますので、ぜひいらして下さい」
と素敵な着物姿の女将さんに声をかけられる。
「よろこんで!」と思わず即答し、再訪を誓ったのだった。
ごちそうさまでした。
紀尾井町 藍泉(RANSEN)
東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ ザ・メイン アーケード階
紀尾井坂入口すぐ
TEL: 03-3514-1751
ラーメンのあとは、並びにある珈琲店「ペシャワール」へ。
ホテルニューオータニの中では比較的リーズナブルなお店で、珈琲も美味しいので何度か寄ったことがあった。
聞くと、「藍泉」と同じ経営なのだそうだ。
へぇ、全然知らなかった〜 (@_@)
深煎りが好みの人はきっと美味しい、ストロングブレンド800円。
レアチーズケーキも、本当に美味しい。
どこか和のテイストを感じたけれど、そこはお隣の藍泉の料理長のセンスなんだろうか。
極め付けは、山椒のチョコレートケーキ。その美味しさに文字通り、しびれる。
山椒をケーキに..というのにまず驚いたけれど、スパイスとして絶妙に調和する大人のチョコレートケーキだった。
落ち着いた雰囲気は、何時間でもいたくなる心地よさ。
それにしても藍泉といい、この喫茶店といい、
素敵な時間を過ごせ大満足。
ごちそうさまでした。
カフェペシャワール
東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ ザ・メイン アーケード階